恩師を訪ねて

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私のミラノでの恩師のひとり、演出家である井田さんのお宅におじゃましました。

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行くといつもおいしいお料理を作ってくださいます。
パスタの後の今日のメインは鶏にいろんなものが詰められて丸ごと出てきました。
The男の料理!

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壁は上から下まで本。



その本棚に飾られている仮面たち。
その中でも学校の時も時間をかけてやった中性の仮面(maschera neutra)に目が行きます。
この仮面は井田さんの師であるジャック・ルコックから譲り受けたもので大変貴重なもの。
(授業の時には別のものを使っています)
美しい仮面です。

この中性の仮面は能のお面のように口まで覆われているので
顔で表情をつけることができません。
仮面をかぶっても心を開き、身体を使って表現しないと
不思議なことに芝居の迷いや嘘がすべて見えてしまいます。
このときにニュートラルであることがどういうことなのか鍛えこまれるのです。

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久しぶりに被らせてもらいました。
その時の感覚がよみがえったものの
立っているだけなのに身体が随分なまっていることがすぐにわかりました。

となりはその時生まれたばかりだった娘さん。今年10歳。
もう10年も前のことなんだ。
身体もなまるはずだ。

演劇論やイタリア人の性格やらお互いの情熱などを語った熱い熱い夜でした。


コメント(2)

身体全体で表現ですか。
めちゃめちゃ難しいっすね。

でも、大事だ。うんうん。

>shiro
一度身体全体を使って表現することを経験すると
抑えた芝居の時でさえ身体の中にその突き上げる感情が波打つのを感じるんだよ。


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渥美充代

Mitsuyo Atsumi






7月31日静岡県浜松市生まれ

国立音楽大学声楽科卒業後ロータリー財団奨学生としてイタリアミラノに留学。

ミラノ音楽院で声楽、kuniaki Ida国際演劇学校で演技を学ぶ。

日本に帰国後8年ぶりとなる2009年、ヨーロッパにいる日本人への宣教のために再びミラノへ。

95年新宿シャローム教会で受洗。現在ミラノ賛美教会にて奉仕。


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